「離婚する!」
「もう出ていく!」
モラハラ夫に、こんな言葉を言われたことはありませんか?
私の夫は、怒ると「離婚する」と叫びながら家を飛び出していくことがあります。
でも数時間後には何事もなかったかのように帰ってきます。
最初の頃は、
「本当に離婚になったらどうしよう。」
と不安でした。
でも、そのうち「離婚する」は「死ぬ」「飛び降りる」「車にひかれに行く」へとエスカレートし、最後は警察まで来ることになります。
当時の私は、そのたびに夫を落ち着かせようと必死でした。
しかし冷静になって考えると、本当に離婚したい人と、「離婚する」と繰り返すだけの人はまったく違うと感じています。
一点付け加えておくと、もしあなたの夫も「死ぬ」と繰り返し口にする場合でも、それが本気かどうか判断できないときは、ためらわず救急や警察に相談してください。
私の夫の場合は、何度も同じことが繰り返される中で、それが相手をコントロールするための手段だったと私は判断しました。これは、あくまで私のケースでの話です。
この記事では、私が3年半実際に経験した「離婚する」「出ていく」「死ぬ」と繰り返すモラハラ夫との生活と、その理由について書いていきます。
モラハラ夫が「離婚する」と言う理由
一般的には、モラハラ夫が「離婚する」と言う理由は、
- 妻を精神的にコントロールしたい
- 自分が優位に立ちたい
- 妻に罪悪感を持たせたい
などと言われています。
私も、結果だけを見るとその通りだったと思います。
最初のころは、「離婚する」と言われるたびに不安になり、感情的になっている夫を落ち着かせようと必死でした。
毎回、夫は私に感情をぶつけ、私はなだめる側になります。
結果として、夫が主導権を握る形になっていました。
ただ、私の夫は、ネットでよく見かける「計算して相手を支配するタイプ」のモラハラとは違います。
怒りの感情に飲まれ、その場の空気や状況を結果としてコントロールするタイプです。
感情的になると視野が狭くなるので、全く周りが見えなくなり、「離婚する」「出ていく」「死ぬ」と、その場の感情だけでどんどん言葉がエスカレートしていきます。
でも、怒れば私が止める、なだめる、話を聞く。夫の感情ごと私が引き受ける。
一度それで味を占めた夫は、それを何度も繰り返すようになります。
夫本人は私をコントロールしている自覚はなかったと思いますが、無意識のうちにその状況を心地よいと感じていたのだと私は思っています。
私には、「離婚する」という言葉も、計算ではなくほとんどの場合、感情の延長線上で出てきていたように見えました。
「離婚する」「出ていく」「死ぬ」が口癖の夫
ここからは、実際に我が家で起きていたことを書いていきます。
文字にすると嘘みたいですが、全部本当にあった話です。
最初は「離婚する」だけだったものが、どうエスカレートしていったのか、順番にいきます。
「アメリカに帰る」でパスポート再発行までした話
最初のころは、夫が「離婚する」と言うたびに本気だと思っていました。
そう思った理由の一つは、怒りの勢いで「アメリカに帰る」と言い出し、パスポートがどこにあるのかも分からなくなるほど興奮し、実際にアメリカ大使館へ電話をかけて紛失届と再発行の手続きまでしていたからです。
それを後から知った私は唖然としました。
「この人、結婚って”ままごとの延長”だと思ってるんだな」
と本気で感じた瞬間でした。
また違う日には、いつものように些細なことでブチ切れ、荷造りをしてすべての荷物を外に放り投げていました。
そういうことを何度も繰り返されても、結婚して最初の2年ほどは夫を愛していたので、「離婚する」と言われるたびに必死で止めていました。
当時のことを振り返ると、そのときは私も頭がおかしかったとしか思えません(笑)
「死んでやる」脅しはエスカレートしていった
夫は何か気に入らないことがあると、
「離婚!」
「もう出ていく!」
と怒鳴り、物に当たり散らしながら家を飛び出します。
電話もLINEもつながりません。
たまにつながったと思えば、
「俺は離婚するんだ!」
「お前みたいな女とはもうやっていけない!」
「俺はお前といるとみじめになる、幸せじゃない!」
「今から市役所に行って離婚届を出す!」
「今からアメリカに帰る!」
と叫んで何度も電話を切られ、空港に向かおうとしていました。
でも、数時間後には何事もなかったかのように帰ってきます。
これを何度も繰り返しました。
ひどいときは毎週その茶番をやり、落ち着いている時期でも、1か月空くことはありません。空いても2〜3か月ですね。本当に、夫の機嫌次第というか、異常です。
そのうち、「離婚する」だけでは終わらなくなり、
「死んでやる!」
と言って台所から包丁を取り出して手に当てたり、
「今ベランダから飛び降りる!」
と言いながらドアを乱暴に開けてベランダの手すりを乗り越えるふりをしたり、
「車にひかれに行く!」
と言って勢いよく玄関のドアを開けて出ていくことも始めました。
最初のほうこそ夫を止めていましたが、何十回と同じことを繰り返すうちに、
「また始まったかー」
と思うようになり、止めることも減りました。
さすがにうるさいなと感じるときには、止めてます。
最初のほうこそ愛情で止めていましたが、何度もそのような信頼を裏切る行為をされた結果、
「離婚したら、お金はどうしよう。」
という、現実的な生活費の心配から止めるようになりました。
最初から、そんなことをする夫が怖いという感情は1ミリもなく、
「あーもう疲れるけど、止めないと長引いて余計に疲れるから止めるか」
っていう疲労、諦めに近い感じです。
ついに警察を呼ばれた日
また別の日、夫はいつものように些細なことで怒り、昼間から家で大声を出して暴れていました。
その結果、近所の方が警察を呼びました。
当時、夫は軍で働いていたため、警察沙汰になると仕事への影響を私のほうが心配していました。
私は怒鳴られ、人格否定をされ、精神的にボロボロにされていた側でしたが、それでも警察には「些細な夫婦喧嘩です」と説明し、その場を収めました。
しかも夫も、私が悪いと警察に説明してたんですよ。
でもその時は我慢しました。私が悪いことになればその場は収まるし、夫の仕事にも影響しない。
でも、その日の夜中、また夫は怒鳴って暴れ始めました。
夫を止めようと割れたガラスを踏み、足の裏を深く切ってしまい、夜中に救急に行って縫うことになります。
救急で処置をしてもらい家に帰ると、私が家を出た状態のまま、散らかった部屋の床のあちこちに垂れた私の血の跡が残っていました。
それを見た私は、
「はぁ・・・疲れる」
と深いため息が出たことを今でも覚えています。
足の裏だったため、普通に歩いたり走れるようになるまで約3か月かかりました。
「離婚する」と言われるたびに私が取った行動
最初の2年ほどは、夫を本気で愛していたので、「離婚する」と言われるたびに止めていました。
私が実際に試したことは、一つや二つではありません。
- カウンセラーのように話を聞く
- 引き止める
- ハグをする
- 背中をさする
- 手を握る
- 一緒に深呼吸をする
- アンガーマネジメントを勧める
- セラピーを勧める
- 「私は敵じゃないよ」と伝える
- 手紙を書く
- 図を書いて説明する
思い出しただけでこれだけあります。
しかもこれを毎日何時間もやることがほとんどです。
私は、話し合いから逃げませんでした。
夫が不満に思ってることを全部聞いて、感情を全て受け止めてあげよう。
人は変われる。
逃げずに向き合い続ければ、いつか伝わる、愛情を持って接し続ければ、いつか分かってくれる。
ここまで書いてポエムみたいで気持ち悪いんですが、私は本気でそう信じて何年も夫と真剣に向き合い続けてました。
本当に離婚したい人は「離婚する」と叫ばない
私は何百回も「お前とは離婚する」と言われました。
でも、本当に離婚したい人は、怒鳴りながら「離婚だ!」とは叫びません。
本当に離婚したい人は、感情に任せて何度も「離婚する」と口にするのではなく、離婚後の生活を考え、仕事や住む場所、お金などを一つずつ現実的に準備していきます。
もちろん、感情だけで離婚を切り出すことはできると思います。
ただ、その後の尻拭いを配偶者に丸投げする根性があればの話ですが(笑)
離婚したいわりに、何も準備しない夫
夫は今でも怒りが頂点に達すると、
「離婚だ!」
「お前は悪魔だから離婚する!」
「俺はお前といるとみじめだから離婚する!」
「I’m not happy!」
と叫び、暴れます。
そんなに離婚したいと言うわりには、夫は、離婚届を準備したり、引っ越し先を探したり、離婚後の生活について話したりすることは一切ありません。
むしろ私が冷静にそれを話しあおうとすると、
「お前は俺の金が目当てなのか?!」
「お前は悪魔だ!お前は俺に害しか与えない!」
そう言って得意の論点ずらしを始めます。
これまで夫のメンタルを支え、家のことも、役所の手続きも、翻訳も、できることは何でもやってきた私が悪魔らしいです(笑)
私のほうは、将来に備えて少しずつ貯金をし、仕事を探し、住む場所について考えるようになっていました。
私は何百回も「離婚する」と言われたからこそ、今は言葉ではなく行動を見ています。
言葉で言うのは簡単です。
でも、本当に離婚したい人は、その言葉に見合った行動を始めます。
何度も「離婚する」と口にする人は、本当に離婚する気はありません。
言い出した手前、前言撤回ができず、怒りの感情と石ころみたいなプライドを引っ提げて実際に離婚することはあるかもしれません。
でも、ほとんどの場合、「離婚する」は、ただの脅しであり、はったりです。
私は何百回もその言葉に振り回されました。
離婚は口で何度も叫ぶものではなく、準備して進めるものだと私は思っています。