夫が怒鳴り始めたとき、その感情に巻き込まれずにいることはできるのでしょうか。
私は約2年の間、何十分、長いときは小一時間続く夫の怒鳴り声や暴言に耐えた末、最後には我慢できずに怒鳴り返していました。
終わったあとはぐったりして、
「夫と同じことをやってしまった・・・こんなことしても疲れるだけなのに」
と自分を責める。その繰り返しです。
この記事では、私がどうやって夫の感情に巻き込まれなくなったのか、そのときに頭の中で何を考えていたのかを書いていきます。
怒鳴られ続けて、私にも限界がきていた
夫が怒鳴り始めた瞬間、頭が真っ白になります。
顎はガチガチに固まり、胸はぎゅーっと締め付けられるように痛い。
泣きたくないのに涙も頬をつたって勝手に出てきます。
悲しいのか、悔しいのか、怒っているのか、自分でもよく分かりません。たぶん全部の感情がぐちゃぐちゃになっていたんだと思います。
しかも、夫は怒鳴るだけではありません。人格を否定する言葉や暴言が続き、物に当たることもあります。
慌てて夫を落ち着かせようとしますが、なだめても、待っても夫の暴走は止まらない。
それが何十分、一時間近くも続けば、私も黙っていられなくなります。
我慢の限界がきて、最終的には私も夫の怒りに巻き込まれて怒鳴り返す。
そのあとに残るのは、喉の痛み、顎のこわばり、全身のぐったり感。突然、15分おきにトイレに行きたくなって、それが一晩中続くこともありました。そこへ、
「夫と同じことをやってしまった」
という自己嫌悪まで乗ってきます。フルコンボです。
夫を静かにさせるために、私はいろいろな方法を試しました。待つ、機嫌を取る、謝る、黙って耐える。これをすれば必ず止まる、という方法はこれを書いている今も見つかっていません。
ただ、待つことや機嫌を取ることは、ほかの方法より早くおとなしくなる気はします。もちろん、毎回うまくいくわけではありませんが。
こうして、怒鳴られて、怒鳴り返して、消耗する。約2年ほど経ったころ、いい加減疲れました。
「まともに話し合おう」とするのをやめていった
夫が怒鳴っている最中に、まともな話し合いができないことは分かっていました。
それでも最初のころは、まず夫を落ち着かせて、それから話そうとしていました。夫が落ち着いて話せば、わかってくれるかもしれない。そう思っていたからです。
夫にも、
「怒っているときはまともに話ができないし、ひどいことも言ってしまう。視野が狭くなって、取り返しのつかないことになるよ」
と伝えたことがあります。
でも、それでも夫の暴走は止まらない。
一旦は落ち着いたように見えても、話し始めればまた怒鳴る。たまに夫が謝ったこともあるけど、また同じことを繰り返す。
何百回も話し合おうとして、私が伝えたかったことが伝わらないまま終わることを繰り返しました。
約2年ほど経ったころには、もういい加減このやり取りに疲れ果てていました。
でも、すぐに気持ちを切り替えられたわけではありません。
毎日何度も怒鳴られて、人格を否定されて、暴言を吐かれて、物に当たられる。その最中に一歩引くなんて、そんな器用なことはできません。ムカつくし、イライラします。
我慢できなくなれば、最終的にはやっぱり怒鳴り返していました。
私はこのまま夫と同じ土俵に立ち続けて、このまま変われないのかもしれないと、何度も悲観しました。
毎日怒鳴られ人格否定されても、それでもなお境界線を引く練習を重ねました。
この時期は本当にきつかった・・・
その間には体調も崩し、何度も救急に行ったことがあります。
それでも毎日、毎日、何度も自分の言動を変える練習を続けました。
夫の怒りに巻き込まれずにいられるようになるまで、1年近くはかかったかもしれません。
とはいえ、今でもムカつくことはあります。
ただ、以前と比べれば夫の怒りに巻き込まれることは体感で8割くらい減りました。
それからは、夫が怒鳴り始めるたびに、
「この人はまともに話ができる人間じゃない」
「相手にするだけ無駄」
「この人に期待しても無駄」
と何度も意識しました。
何度も同じことを繰り返すうちに、
「落ち着けば話せるかもしれない」
「今回は分かってくれるかもしれない」
と期待することも、少しずつ消えていきました。
謝っても、また同じことを繰り返す。
今はもう、
「夫は今怒っているから、話せないだけだ」
「落ち着いたら、話し合える」
とは一切考えていません。
「この人とはまともに話し合えない」
それが前提です。
ただ、今でも夫を落ち着かせることはあります。夫が外でキレたときや、家でも大声を出しすぎて近所に警察を呼ばれそうなときは、さすがに止めます。恥ずかしいので。
そこで夫ともう一度話し合いたいわけでも、愛情があるからでもありません。大声で騒いでいるのがみっともないから、その場を収めたいだけです。
その後も私は少しずつ変わっていき、夫が怒鳴り始めても、
「あ、また始まった」
「うるさいなー」
くらいに見られることが増えていきました。
※暴力を振るわれている、経済DVで生活できない、ギャンブルや酒で家計まで壊されている。そこまで来ているなら、この記事を読んで感情に巻き込まれない練習をしている場合ではないと思います。私は、関係を続けることより離れる方向で考えます。身の危険がある場合は、その場から離れることを優先してください。
怒鳴られたときの身体反応も少しずつ弱くなった
夫の怒りに巻き込まれないよう意識し始めても、身体の反応はすぐには変わりません。
頭の中で
「この人はまともに話ができる人間じゃない」
と考えていても、顎は固まりますし、動悸もします。
ただ、時間が経つにつれて、身体の反応も少しずつ変わっていきました。症状によって変わり方は違います。
- 怒鳴られたり、人格否定などの暴言を吐かれても涙が出ることは全くと言っていいほどなくなりました
- 動悸はかなり減りました
- 顎の痛みはだんだん薄れていきました
気持ちの切り替えも早くなりました。
夫が怒鳴ることは、今も変わらずあります。
怒鳴り始めたときに私の頭に浮かぶのは、
「この場から離れよ、疲れる」
これだけです。