「本当は嫌だけど、まあ私が合わせればいいか」
「断って面倒になるくらいなら、引き受けた方が早い」
一つひとつは小さなことでも、それが重なると、いつの間にか「私が我慢すればいい」が当たり前になっていくことがあります。
私自身も、人に合わせたり、面倒になるくらいなら自分が我慢した方がいいと思うことがよくありました。
モラハラを受ける中でも、言いたいことを抑えたり、自分を後回しにしたりする場面は少なくありません。
この記事では、人に合わせてしまうときにどんな心理が働いているのか、どこから自己犠牲になっていくのか、そして私がモラハラを受ける中で、どう自分を後回しにしていたのかを、研究と自分の経験をもとに見ていきます。
人に合わせてしまう心理には何がある?
に合わせてしまう理由には、いくつかあります。
- 嫌われたくない
- 相手を怒らせたくない
- 関係を悪くしたくない
- 揉めるくらいなら自分が我慢した方が楽
- 断ることに罪悪感がある
- 自分より相手を優先した方がいいと思ってしまう
こうした気持ちから、
- 相手の希望に合わせる
- 自分の意見を言わずに相手に譲る
- 行きたい場所や食べたいものを相手に合わせる
- 相手の予定を優先する
- 頼まれたことを断らずに引き受ける
- 相手が不機嫌にならないように、自分の言動を抑える
といった行動につながることがあります。
こうした中でも、自分の気持ちや意見を抑えることを、心理学では「self-silencing(自己沈黙)」と呼びます。
self-silencing は、相手とぶつかったり関係が悪くなったりするのを避けるために、自分の気持ちや考えを言わずに抑えることです。
どんなときに人に合わせてしまうのか
この研究では、相手との関係によって、自分の意見を抑えることがあるとされています。
たとえば、
- 頼まれたことを断ると気まずくなりそうなとき
- 意見が違っていても、話がこじれそうなとき
- 相手が不機嫌になりそうなとき
- 今後も関わる相手で、関係を悪くしたくないとき
などです。
人に合わせる理由は「嫌われたくない」だけではない
また、人に合わせるのは「嫌われたくないから」だけではなく、対立や関係の悪化を避けたいからでもあるとされています。
私自身、子どもの頃から自分の意見を抑えて人に合わせることが多く、意見を言ったことで変な空気になったり、嫌われたり、いじめられたりした経験から、誰にでも自分の意見を言うのではなく、相手を見て言うかどうかを決めるようになりました。
今でも、嫌われたくないからというより、揉めたり面倒になったりするのを避けるために、自分の意見を抑えることはあります。
人に合わせることが自己犠牲になるとき
人に合わせること自体は、必ずしも自己犠牲ではありません。
ただ、相手に合わせたり、自分の気持ちを抑えたりすることが続くと、自分の希望より相手の希望を先に考えることが増えていきます。
そうすると、自分の気持ちや負担まで後回しになり、少しずつ自己犠牲につながっていきます。
自分を後回しにし続けると何が起きる?
自分の負担に気づきにくくなる
心理学には、他人を気遣うこととは別に、自分のことを後回しにしてまで相手を優先する「unmitigated communion」という考え方があります。
研究では、この傾向が強い人ほど、セルフネグレクト(自分のことを後回しにすること)がみられ、心理的な負担も大きくなりやすいことがわかっています。
「これくらいならいいか」
「私がやれば済むし」
「別に我慢できないほどではない」
そんなことを繰り返しているうちに、自分のことを後回しにするのが当たり前になって、どれだけ自分をないがしろにしているのか気づきにくくなります。
気づかないうちに消耗していく
我慢することに慣れてしまうと、疲れがたまっていることにも気づきにくくなります。
不思議というか怖いというか、人間の体は同じ状態が続くとそれに順応して、負担が続いていてもそれが普通の状態のように感じるようになるんですよね。
私も自分では我慢していると意識しないまま、長い間我慢を続けていました。
そのうち、人と関わるだけでいろいろ考えすぎたり、普段なら気にしないようなことまで気になったりして、だんだん人と関わること自体が億劫になっていきました。
私が夫からモラハラを受ける中で、自分を犠牲にしていた場面
怒らせないために、自分の言いたいことを抑える
夫は今も昔も、自分と違う意見を言われたり、同意してもらえなかったりすると、むちゃくちゃキレます。
当時の私は、何を言っても怒られるので、自分の言いたいことをかなり抑えていました。
我慢できなくなって、自分の意見を言うこともありましたが、結局また怒鳴られるので、だんだん何も言わない方がいいと思うようになって、それがかなりストレスでした。
不機嫌な夫をなだめる
夫とは、普通の会話がほとんど成り立ちません。
何が気に入らないのか全く私にはわかりませんが、とにかく突然怒り、怒鳴り散らします。
当時の私は、とにかく早くこの状態を終わらせたくて、慌ててなだめていました。
傷つけられても、関係を続けようとしていた
私も夫も子どもの頃に母親から虐待を受けて育ちました。
私は虐待の影響が大人になってからも残ることを知っていたので、夫の怒りやモラハラにも、子どもの頃の傷が関係していると思っていました。
だから、夫に怒鳴られたり傷つくようなことを言われても、縁があって結婚した相手だし、傷が癒えれば夫も変わって関係も良くなるかもしれないと思い、ひたすら夫の話を聞いたり寄り添っていました。
子どもの頃の虐待と、夫の怒りやモラハラとの関係については、こちらの記事で詳しく書いています。
まとめ|もう、人に合わせすぎるのをやめよう
仕事でも人間関係でも、多少の我慢や譲り合いは必要です。
でも、自分の意見を言ったり、嫌なことを断ったりしただけで相手が怒る関係なら、無理して続けなくていいと思います。
それで嫌われたり、関係が悪くなったりするなら、そもそも、その人とは合わないんだと思います。
「私、人に合わせすぎているかも」
「また自分が我慢してるな」
と悩んでこの記事を読んでいる時点で、普段から人のことを気にせず、自分のことばかり考えている人ではありません。
むしろ、人のことを気にしない人は、「私、人に合わせすぎてるかも」なんて考えませんよね。笑
実際に「人に合わせるのをやめた」という人の体験談を見ると、
「もっと早くやめればよかった」
「楽になった」
「合わない人が離れていった」
という声もあります。
私も、自分が思っていた以上に我慢していたことに気づいたのはここ最近です。
長い間続けてきたことなので、急に変わることは難しいですが、少しずつ人に合わせすぎるのをやめる練習をしています。
もうなにも気にせずに平和に暮らしたい(´;ω;`)ウッ…