モラハラについて調べ始めたころ、私はまず「夫はなぜこんなことをするんだろう」と考えていました。
愛着障害、アダルトチルドレン、自己愛性パーソナリティ障害、ガスライティング。夫の言動に当てはまるものを片っ端から調べました。
その中で、
「モラハラは夫の問題であって、私の問題ではない」
と思えるようになったことは、私にとってかなり大きかったです。
夫がなぜこんな言動をするのか、少し原因が見えた気もして、それまでより気持ちは楽になりました。
「さて、次はこの夫をどうするか」
毎日の生活では、突然怒鳴られたり、理不尽なことを言われたりします。
モラハラについて詳しくなっても、すぐに夫との境界線を引けるようになったわけでも、傷ついた気持ちが元に戻ったわけでもありません。
この記事では、私が実際にやってきた思考の整理の仕方や、境界線の引き方、自分の心を守るためにやっていることをまとめます。
夫を変える方法ではなく、夫が変わらなくても、私がこれ以上振り回されないためにやってきたことです。
まずは、私がどんな考え方をしていたのかから振り返ります。
①思考を変える
モラハラ被害でいちばん厄介なのは、
「自分が悪いのかもしれない」
という思い込みが少しずつ強くなっていくことです。
気づかないうちに相手の考え方に引っ張られて、自分の感覚や判断に自信が持てなくなっていく。
そういう状態が続くと、気持ちだけじゃなくて心身に強いストレス反応が出ることがあります。
この記事では、その状態から少しずつ抜けていくために
「思考の整理」
「外側の対処」
「自己理解」
「実践」
「気づき」
この5つの視点からまとめています。
白黒思考チェックリスト
白黒思考は、
「物事を正しいか間違いか」
「できているかできていないか」
みたいに、極端な二択で捉える考え方のことです。
たとえば、
- 少しミスしただけで「全部ダメだった」と思う
- 80点でも「できなかった」と感じる
- 完璧にできないなら、やる意味がないと思う
- 一つ嫌なところを見つけると、その人全体を「悪い人」だと思う
といった考え方があります。
私は以前、自分にも白黒思考がかなり強いと思っていました。
夫が怒るたびに、
「私の言い方が悪かったのかな」
と考え、夫が怒る原因を何年も調べ、自分にできることは全部やろうとしていたからです。
でも、白黒思考について詳しく調べてみると、私が白黒思考だと思っていたものの中には、完璧主義や自責として考えたほうがしっくりくるものが多くありました。
白黒思考と完璧主義には関連が報告されています。ただ、完璧主義が強い人に必ず白黒思考があるわけではなく、白黒思考が強い人が必ず完璧主義とも限りません。
夫には、白黒思考のように見える反応もあります。
あるときは、
「君ほど素晴らしい人はいない」
と言っているのに、怒ると数分後には
「お前は悪魔だ」
と言う。些細なことでキレて、
「離婚する」
「もう出ていく」
まで一気に話が飛ぶこともあります。
ただ、夫が実際にどう考えているのかは、私には分かりません。
→さらに詳しく知りたい方はこちら(内部リンク:白黒思考とは?チェックリスト|完璧主義だった私とモラハラ夫に当てはまる?)
「私が悪い」という思い込みから抜ける
「自分が悪いのかも」という思い込みは、ある日突然スッと消えるものではありません。
私は誰にも相談せず、一人で夫との関係を何とかしようとしていたので、なおさら時間がかかりました。
ぶっちゃけ、夫の言動はおかしいと付き合っていたころから思っていました。
「平気で人を傷つける言葉を言うなんておかしい」
そう思っていたんです。
ただ、その違和感をうまく言葉にできなかっただけでなく、
「私の伝え方が悪いのかも」
と思っていたので、自分の違和感のほうを無視していました。
「夫の言動はおかしい」と感じても、
「でも私にも原因があるのかもしれない」
と、自分を疑うほうを優先していたんです。
それが少しずつ変わったのは、夫の言動を一つずつ整理して、同じパターンが何度も繰り返されていることに気づいてからです。
「これは私の問題じゃないんじゃないか」
そう思えるようになるまでには時間がかかりました。
→さらに詳しく知りたい方はこちら(内部リンク:モラハラの洗脳が解けた?|「自分が悪い」という思い込みを手放すまで)
感情に巻き込まれない
怒鳴られた瞬間、頭が真っ白になる。
顎はガチガチに固まり、胸はぎゅーっと締め付けられるように痛い。
涙は勝手に出てくるし、悲しいのか悔しいのか怒っているのか、自分でもよくわからなくなる。
これは私が夫から精神的DVを受けたときに実際に起きていた身体反応です。
当時の私は我慢できずに怒鳴り返していました。
でも、それをすると本当に消耗するんです。
喉は痛いし、全身ぐったりするし、
「夫と同じことをやってしまった」
という自己嫌悪のフルコンボ。
何度も繰り返しているうちに、もういい加減疲れました。
そこで私が練習したのが、相手の感情に巻き込まれないことです。
目の前で夫が怒鳴っていても、
「今この人はまともに話ができる状態じゃない」
と、一歩引いて見るようにしました。
最初は全然できません(笑)できなさすぎて心が折れまくりました。
でも何度も意識しているうちに、少しずつ夫の感情と自分の感情を分けて考えられるようになりました。
※身の危険を感じる場合は、冷静になろうとせず、その場から離れることを優先してください。
②心を守るための対処法
ここからは、知識や考え方の整理から一歩進んで「実際の対処」に入っていきます。
知識を身につけて、頭ではわかっていても、夫がキレた瞬間に全部吹き飛ぶことがよくありました(笑)
モラハラ夫と同居しながら精神を守るのは、正直かなりハードです。たぶん仏様でも無理です・・・
むしろモラハラ被害を受け続けてずっと冷静でいられることのほうが難しいと思います。
実際、私も怒鳴り返したり、毎日泣いて過ごして、自分を責めたりを何度も繰り返してきました。
もうほんとうにぐちゃぐちゃになります。
本やネットを読んでモラハラを理解することはできても、実際に行動を変えるのは想像以上に難しかったです。
ここからは、私が実際にやって効果があった対処法を紹介します。
境界線の引き方
境界線とは、自分が許せることと許せないことの線引きのことです。
モラハラ被害者は、この境界線が曖昧になっていることが少なくありません。
私は長い間、夫の感情を優先するあまり、
「私は本当はどうしたいのか」
「これは嫌だと思っていいのか」
という自分側の感覚を後回しにしていました。
夫からの精神的DVで苦しくなる中で、
「このまま相手に合わせ続けていたらダメだ」
と思い、自分を守る方法をいろいろ調べるようになりました。
そこで改めて意識したのが、「境界線(バウンダリー)」です。
言葉自体は以前から知っていましたが、自分で実践したことはありませんでした。
「怒鳴られたらその場を離れる」
「嫌なことは嫌だと伝える」
「夫の機嫌まで私が何とかしようとしない」
そうやって、自分を守るために線を引く。
「これ、私に必要なやつだ」
と思いました。
でも、概念を理解するのと実際にやるのは全く別でした(笑)
「で、具体的にどうすればいいの?」
となった私が、実際にやったことはこちらの記事にまとめています。
→さらに詳しく知りたい方はこちら(内部リンク:人間関係の境界線(バウンダリー)とは?モラハラ夫に振り回されないために私がやったこと)
夫源病とは?
怒鳴られたときの身体反応と対処法
夫源病という言葉をご存じでしょうか?
夫の言動が原因でストレスが蓄積し、心や体に不調が現れる状態を指す言葉です。医学的な病名ではありませんが、多くの女性が共感している概念でもあります。
動悸、頭痛、不眠、食欲不振、めまい。
そのような状態が続き、私は精神科で適応障害と診断されました。
夫が家にいるだけでも気が張り詰め、心拍数が上がったり、強いストレスを感じます。
さらに、夫が帰宅する時間が近づくと、「また相手をしないといけない」と気が重くなり気分も落ち込みます。
また、夫が怒鳴ったり人格否定を始めると、激しい動悸や顎全体のこわばり、10〜15分おきにトイレへ駆け込むほどの頻尿が起こるようになりました。
こうした症状が続いたため精神科を受診したところ、適応障害に加えてパニック障害とも診断されました。
夫が出かけると症状が軽くなります。
適応障害には、原因となるストレスから離れると症状が軽減するという特徴があります。
私が実践していた対処法のひとつは、「今起きている反応は、自分が弱いからではなく、身体が危険を知らせているサインなんだ」と考えることでした。
そう考えられるようになってからは、自分の身体が出しているサインを無視しないようになりました。
→さらに詳しく知りたい方はこちら(内部リンク:精神科で診断書を取るまでの話|モラハラ夫との生活が身体と精神に与えた影響)
モラハラ夫が急に優しくなる理由
モラハラには、
爆発 → 後悔 → ハネムーン期 → 緊張 → 爆発
というサイクルがあります。
ハネムーン期とは、暴言や怒鳴り声、DVなどの後に急に優しくなる時期のことです。
私の夫はこれが顕著にでます。
「ひどいこと言ってごめんな」
「君の好きなカフェに行こうよ」
と言ってスキンシップをとろうとしてきます。
すると当時の私は、
「やっぱり根は優しい人なのかも」
「今度こそ変わってくれるかもしれない」
でも残念ながら、変わることはありませんでした。
優しくなるたびに期待して、また傷つく。その繰り返しです。
でも、このサイクルの存在を知ってからは、
「あ、今ハネムーン期なんだな」
と距離を置いて見られるようになりました。
👉さらに詳しく知りたい方はこちら
(内部リンク:モラハラのハネムーン期に騙されない方法【優しくなっても信じるな】)
③自己理解と回復
モラハラについて学び始めると、多くの人が夫の問題に目を向けます。
そりゃそうですよね。モラハラをする側に問題があるのは明らかなんですから(笑)
私自身、心理学やカウンセリングを学んできたこともあり、人の行動の背景を考える癖があります。
また、夫も虐待を受けて育ったことを知っていたので、
「愛情を注げば変わるかもしれない」
「理解してあげれば落ち着くかもしれない」
と、最初のころは考えていました。
だから私は何度も話し合い、何度も許し、何度も関係をやり直そうとしました。
でも、夫は一切変わりませんでした。
私は昔から争いごとが苦手で、自分の気持ちより相手を優先し、嫌なことがあっても我慢する。
怒らせないように顔色をうかがう。
問題が起きると、まず自分側に原因があるのではないかと考える癖があります。
私自身も実母から虐待を受けて育ったので、子どもの頃は生き残るために、大人になってからは嫌われないために、自分を後回しにすることが当たり前になっていました。
そして、その生き方はモラハラ夫との関係でもそのまま繰り返されていたのです。
当時の私は、争うくらいなら自分が多少我慢して、相手を責めずに、どうしたら同じ間違いを犯さずに済むか話し合いをするということがベストな選択だと思っていました。
でもその選択は自分を削る行為でした。
だからこそ私は、「夫はなぜこんなことをするのか」だけでなく、「なぜ私はここまで我慢してしまうのか」についても考えるようになりました。
HSP気質、自己肯定感の低下、毒親育ち、インナーチャイルド。
前提として、全員に当てはまるわけではありませんが、自分自身を理解することは回復への大きな1歩になります。
ここからは夫の問題だけではなく、自分の内側にも目を向けていきましょう。
空気を読みすぎる人とモラハラの関係
私は昔から、人の機嫌や場の空気にとても敏感でした。
少しでもその場の雰囲気が変わると、
「自分が何かしたのかもしれない」
と感じる。
そのあと、なぜか罪悪感まで湧いてくる。
そんな自分が嫌で嫌で仕方ありませんでした。
もしかしたら気のせいだったかもしれないのに、そう思うことが私にとっては難しかったです。
当時の私は、
「私はHSPだから生きづらいんだ」
と思っていました。
実際、HSPの特徴と言われるものにかなり当てはまります。
でもHSPの定義って、「生まれつきの繊細さん」なんですよ。
私はもの心ついたころから虐待を受けて育ちました。
そのため、人の機嫌や空気の変化に敏感になることは、生き残るために必要なことでもありました。
だから正直なところ、この敏感さが生まれつきの気質なのか、それとも育った環境の影響なのかはわかりません。
でも、ひとつ言えるのは、人の機嫌を優先し、自分の気持ちを後回しにする癖は、モラハラの関係の中で私自身をとても苦しめたということです。
空気を読むこと自体が悪いわけではありませんが、
「怒らせないようにしよう」
「今は合わせた方がいい」
と、自分を押し殺す方向に向かってしまうと、人間関係の中で負担がどんどん大きくなっていきます。
→ 人の機嫌に振り回されていた私の実体験|私はHSPだから苦しいと思っていた
モラハラで自己肯定感が削られる仕組み
モラハラをする相手から繰り返し否定されたり責められたりすると、自己肯定感が下がることがあります。
親密な関係の中で起こる心理的虐待についてまとめた研究でも、被害を受けた人には、自分を疑う、自分を責める、自信を失う、自分には価値がないと感じる、といった影響が報告されています。
たとえば、何を言っても、何をやっても否定される。
「お前はダメ」「そんなこともできない」などと、自分の能力や価値まで否定される。
こちらは何もしていないのに、相手の機嫌次第で怒られたり怒鳴られたりする。
友人や家族のところへ行くことを止められる。
そんな状態が続けば、
「私ってそんなにダメなのかな」
「やっぱり私が悪いのかな」
と思うようになる人がいても不思議ではありません。
私も夫からモラハラを受け続ける中で、よく自分を責めていました。
ただ、私の場合は、自分に価値や能力がないと思っていたわけではありません。
自信をなくすことはあっても、問題があれば自分で何とかしようとするタイプです。
自分のことだけでなく、相手が困っていれば手を貸すし、できることがあればやる。
だから私は、自分より相手を優先することにも慣れていました。
自分が少し我慢すれば丸く収まる。
相手の気持ちを理解した方がうまくいく。
争うくらいなら、自分が折れた方が早い。
夫との関係でも、私は同じように考えていました。
夫に何度も怒鳴られたり、人格否定をされても、
「どうしたらうまくいくんだろう」
と、私は改善方法を考えていました。
それが何年も続き、私も心身ともに疲れ果ててしまいました。
自己肯定感が下がるまでの過程は、人によって違うのだと思います。
繰り返し否定されるうちに「自分はダメなんだ」と思う人もいれば、私のように、どうにか関係を改善しようとして疲れ切ってしまう人もいます。
毒母育ちとモラハラ被害の関係
私も夫も、母親から虐待を受けて育ちました。
私の母はネグレクトと暴力。夫の母は過干渉と暴力。
でも今、私はモラハラ被害者で、夫は私を虐待する側です。
同じように母親から虐待されて育ったのに、何が私と夫を分けたのか?
虐待される中で、子どもの頃の私と夫がそれぞれどうやってやり過ごしていたのか。
大人になってから人との関わり方がどう違っていったのかを比べています。
その違いを詳しく書いたのが、こちらの記事です。
👉さらに詳しく知りたい方はこちら(内部リンク:毒母育ちとモラハラ被害の関係|同じ虐待でも私と夫は違う大人になった)
インナーチャイルドとモラハラ被害の関係
私は以前スピリチュアルにどハマりしていたので、インナーチャイルドはスピ用語だと思っていました(笑)
でも調べてみると、実際はもっと現実的な話でした。
私にとってのインナーチャイルドは、「幼少期に身についた反応や考え方」を理解するための考え方のひとつです。
前の章でHSPについて触れましたが、一般的にHSPが生まれ持った気質を指すのに対して、インナーチャイルドは幼少期の経験の中で身についた反応や考え方を見ていくものです。
モラハラに限らず、生きづらさや苦しさが続くとき、その背景に子どもの頃から繰り返してきた反応が関係していることがあります。
例えば、
- 相手の感情をつい優先してしまう
- 嫌でも断れない
- 自分の気持ちより相手の顔色が気になってしまう
- 何かあるとまず自分を責めてしまう
これって単なる性格じゃなくて、これまでの経験の中で身についた反応かもしれません。
何度もこのブログで書いていますが、私自身も長い間「自分が悪いのかもしれない」という思考から抜け出せませんでした。
そして今振り返ると、その考え方には幼少期の経験が大きく影響していたように思います。
インナーチャイルドという考え方は、そんな自分の反応を整理するためのひとつの視点になりました。
→(内部リンク:インナーチャイルドとモラハラ被害の関係|幼少期の傷は大人になっても影響する?)
自分を犠牲にしてしまう心理
人に合わせたり、空気を読んだりすることは、当時の私にとって当たり前のことでした。
嫌なことがあっても我慢する。
違和感があっても飲み込む。
その方が面倒なことにならない、1番平和だと思っていたからです。
今思えば、それはただ自分の気持ちを後回しにしているだけでした。
本当は嫌だと思っていても言えない。
違和感があっても飲み込む。
気づけば、それが当たり前になっていたのです。
当時の私は、それを苦しいことだとも思っていませんでした。
もちろん、
「きついな」
「なんで引き受けちゃったんだろう」
と後悔することもありましたが、
「役に立ててよかった」
「喜んでもらえてよかった」
という気持ちもありました。
だから私は、自分を後回しにすることを問題だとは思っていなかったのです。
むしろ、
「私がやった方が早い」
「私が我慢した方が丸く収まる」
そう考えることの方が多かったと思います。
今考えると、幼少期から身についた反応のクセって本当に怖いです(笑)
その積み重ねは、大人になってからの人間関係にもそのまま表れており、モラハラの関係の中でも、同じことを繰り返していたのです。
我慢しているつもりがなくても、心や体はちゃんと負担を受けています。
私自身、それに気づくまでかなり時間がかかりました。
👉 人に合わせてしまう心理|「私が我慢すればいい」が人生を壊す理由
④実践して分かったこと
知識を学んで、考え方を変えようとしても、最初はなかなかうまくいきませんでした。
実際には、夫に怒鳴られるたびに体が先に反応してしまったり、自分側に原因を置きすぎたり、我慢するパターンに戻ってしまったりして、思うように変われない時期が続きました。
それでも少しずつ動いてみて、うまくいかなくてもまた試してみる。
完璧主義で境界線の取り方が下手だったので、実践するのはなかなか苦労しました。
3歩進んで2歩下がる、5歩進んで10歩下がる、みたいな日々です(笑)
これまでの経験では、焦ったり、完璧に変わろうとすればするほど余計に遠回りになりました。
私の場合、回復に時間がかかるのは当たり前だと思っています。
なぜなら、
- 幼少期からの虐待
- 長年かけて身についた思い込みや生き残るための行動パターン
- モラハラによるダメージ
- 死にたいと思うほど追い詰められた時期
これらが重なっているからです。
しかも夫のモラハラは現在進行形です(笑)
過去の傷を整理しながら、同時にモラハラにも対処しなければいけません。
ここでは、その過程で私が実際に感じたことや、試してきたことをまとめています。
境界線を実践して起きた変化
境界線を意識するようになってから、夫との関係を見る目も少しずつ変わっていきました。
怒鳴られたときに相手の感情へ巻き込まれにくくなるまでの経緯は、別の記事に詳しく書いています。
以前の私は、夫が本気で変わろうとする姿勢を見せてくれたら、いつか関係は修復できるかもしれないと思っていました。
だから、人格を否定されたり、暴言を吐かれたり、怒鳴られたりしても、そのたびに許してきました。
人が自分を変えるには、時間がかかることがあると知っていたからです。
縁があって結婚したのだから、一生寄り添うつもりで、長い目で付き合っていこうと覚悟さえしていました。
でも、3年半以上一緒にいる中で、怒鳴る、人格を否定する、物に当たる。そのあと、たまに謝ることはあっても、しばらくするとまた同じような言動が始まる。そんな流れを何度も経験しました。
その間に、夫への愛情は少しずつ消えていきました。
今は、夫がいつか変わることを前提にして生活していません。
「謝ったから次は大丈夫かもしれない」
「今度こそ分かってくれるかもしれない」
と期待することも、全くと言っていいほどなくなりました。
夫が怒ったときに何とかしようとしたり、機嫌を直そうとしたりする時間も、以前より減っています。
夫が変わるかどうかを考える時間そのものも、かなり減りました。
→ 境界線を引いてみたらどうなった?|夫は変わらなかったけど私が楽になった話
知識だけでは変わらない理由
夫のモラハラを調べていくうちに、それらの行動には名前がついていることを知り、
「私の不快感は間違っていなかったんだ」
と思いました。
夫の場合、一般的なモラハラの特徴と違う部分がたくさんあって最初は困りましたが、当てはまる・当てはまらないことを分けながら、分析を続けました。
分析したら行動する。
結果を見て検証する。
うまくいかなければ修正して、また試す。
ひたすらこれの繰り返し。
その間もモラハラで傷つくことはありますが、それでも「じゃあ次はどうするか」を考えながら、試行錯誤を続けています。
これを続ける理由は、やられっぱなしが嫌だったからです。
もともと争いが嫌いな私でしたが、境界線を何度も踏み越えられたので戦うことにしました(笑)
やってみて、検証して、修正する。
でも最初は違和感がありましたし、罪悪感を感じることもありました。
例えば、今までなら我慢していた場面で自分の意見を伝えたり、断ったりすると、
「また怒鳴られたら疲れるな」
「また暴れられたら困るな」
という気持ちが出てきます。
このような反応は、私にとっては長い間、「我慢すること」が当たり前だったので、これまでと違う行動をすると心が「いつもと違う」と脳がネガティブに反応していただけです。
これはコンフォートゾーンと呼ばれる考え方なのですが、人は慣れた行動を「普通」だと感じるので、たとえその行動が自分を苦しめていても、急に変えようとすると違和感や罪悪感が出てきます。
でもそこで私は同じ間違いを繰り返したくなかったので、そのコンフォートゾーンを無視し続けました。
「今までとは違うことをしている証拠なんだ」
と思いながら、その後どうなるかを検証して、必要なら修正することを繰り返していくうちに自分の軸が固まってきました。
文章にすると簡単なように見えますが、時間もかかりましたし行動することは一番きつくて苦しかったです。
いまだに苦しいことの連続ですが、それでも、何も変えずにその場に居続けることの方が私には怖いことでした。
実践でしか見えない現実
実践してみて分かったのは、現実は本やYouTubeで学ぶほどシンプルではないということです。
境界線を引けばすべて解決するわけでもありませんし、知識を身につければ一気に変われるわけでもありません。
実際には、できる日もあればできない日もあるし、前に進んだと思ったら元に戻ったように感じる日もあります。
私の場合、一番大きかったのは「夫をどうにかしよう」とすることをやめたことでした。
以前は夫が変われば幸せになれると思っていました。でも夫は変わりません。本人に変わる気がないので。
→【2年無駄にした】モラハラ夫をセラピーに行かせた私が気づいたこと
私はというと、境界線を学び、自分を知り、何度も試行錯誤を繰り返した結果、以前よりずっと穏やかに過ごせるようになりました。
人間関係には教科書通りの答えがないから人は悩み、苦しみます。
答えがないのにずっと「正解」を探し続けてた。そしてその考え方が私を苦しめてました。でも今は、
「考えても、考えても答えが出ないなら、今は出ないんだから仕方ない。」
と割り切るようになりました。というか割り切るしかないと思いました(笑)
そんな考え方をしてからはいくらか気持ちが楽になりました。
また経験を積めば、その時に悩んでいた新しい答えが見つかるかもしれないし、それまではグレーのままでいいと思っています。
私にとって一番大きかった学びは、
知識だけでは変われないということ。
知識はスタート地点です。
実際に試してみないと、自分に合うかどうかも、本当に効果があるのかも分かりません。
私は試して、検証して、修正することを繰り返す中で、少しずつ自分なりのやり方を見つけていきました。
まとめ
ここまで、思考の整理、境界線の引き方、自分自身の理解、そして実践して分かったことについて書いてきました。
正直、どれも最初は結構難しいです。 私自身、本を読んだから急に変われたわけでも、知識をつけたから一瞬で楽になれたわけでもありません。
境界線を引くのも自分を知るのも、最初からうまくできたわけではなく、というか今でも普通に失敗します(笑)。
ただ、前みたいに「夫中心」で物事を考えることはかなり減りました。 夫や環境は変わっていません。
でも、自分の考え方や行動が少しずつ変わったことで、以前よりは楽に過ごせるようになりました。
そして、そうやって心を守る方法を学んだ次に考えたのが、「もし離婚するとしたら、何を準備しておけばいいんだろう?」ということ。
……とは言うものの、実際はそんなに綺麗に順番通りではなく、思考の整理も離婚の準備も、全部ごちゃ混ぜの同時並行でやっていました(ブログがごちゃつかないように、あえて順番に書いてるだけです)。
当時は本当に頭がおかしくなってたんで(笑)
どちらからやるといいとかは無いです。気になったほう、好きなほうから先にしてください。
次は、私が実際にやっている離婚準備や、お金・証拠・相談先についてまとめています。
→次のステップはこちら (内部リンク:実体験|モラハラ・DV夫との離婚準備6選|今すぐできる証拠・お金・手札の整え方)